新サイバー閑話(52)<折々メール閑話>⑤

山本太郎・水道橋博士・キムテヨン――

 B 山本太郎の出馬は東京選挙区からと決まりました(よだかれんは全国比例区に)。ここは改選議席6だけれど、立憲民主党の蓮舫、日本共産党の山添拓のほかに自民、公明からもそれぞれ有力議員が立候補する予定で、そこに「五体不満足」の乙武洋匡も無所属から出馬、立候補予定者が20人以上という大激戦区になりました。

A 友人はこの選挙区での山本太郎の参戦は野党勢力の票の食い合いになるだけだと警戒感を示しているけれど‣‣‣。

B 激戦区になるとは思うけれど、今の政治の沈滞、腐敗を糾弾するにはもってこいの選挙区だと思いますね。立憲民主、共産、れいわで最低3議席を獲得する勢いで頑張らないと、いまの沈滞した政治は変えられないんじゃないでしょうか。

A 全国比例区からはタレントの水道橋博士も立候補、日本国籍の在日韓国人、キムテヨンも出馬する予定です。水道橋博士はれいわの演説会にふらっと現れて、自分が維新に訴えられた「スラップ訴訟」について山本太郎に訴えているうちに、「あなたが立候補しませんか」と言われて、一瞬ひるんだようだけれど、わりとすんなり出馬を決めました。

B ここに我々が忘れてしまった選挙の原点があるように思いますね。訴えたいことがある人が選挙に出て、それを選挙民に訴える。水道橋博士は「供託金は借りますが必ず返します」と宣言して、さっそく選挙活動を始めました。彼の目標は「スラップ訴訟廃止」法の成立です。

A 師匠のビートたけしの許可も得たと言っていました。大物師匠が応援してくれればな〜とも思いますが‣‣‣。
 キムテヨンは東洋大学教授。専門は社会学で、多文化共生を唱えており、柔和な話し方で学生にも人気があるみたいですね。「お前は日本人か!」と罵られるくらい日本に対する愛情が深く、「在日が日本を変革して何が悪い」とも発言しているとか。
 全国比例区は早くから大島九州男が立候補を表明しているし、幹事長の高井たかし、弁護士のつじ恵、長谷川うい子、よだかれんも含めてにぎやかになりました。愛知選挙区からは、がきや宗司も名乗りを上げています。
 れいわの候補者のレベルはほんとに高いですね。知性があり、志も高い。他党とはここが断然違う。組織も応援してくれる企業もなく、すべての活動を支えているのは全国の勝手連、つまりボランティアです。三重県の例でも、今日の「ねこちゃんず」のグループトークは36件です。ポス活(ポスター張りのボランティア活動)のやり方を先輩が伝授しています。こっちの方はまだ実践できていないけれど(^o^)、こんな政党が天下を取ればまさに前代未聞。世界でも例がないんじゃないですかね。

B 日本の空全体をいま重く淀んだ空気が覆っていて、自公維という与党勢力ばかりでなく、立憲を始めとする野党も、そしてメディアも、国民も、みんなその空気の中でアップアップしているように見えます。しかも自分がアップアップしているとは思っていない。
 山本太郎率いるれいわは、こういった日本の現状と将来をしっかりと見ているように思われるが、濁った眼にはそれが見えないか、あるいは異形なもの、ピエロ的に映っている。しかもそういう連中が「野党は頼りないから自民、あるいは維新に入れるしかない」などと訳知り顔をしているわけです。山本太郎はそういう沈滞状況にカツを入れようとしている。そのためにこそ我々ロートルも「貧者の一灯」を掲げて頑張ろうではござらぬか(^o^)。

A ユーチューブにれいわ応援のために建て看板を自作し、それを街路に設置する姿だけを映している動画がアップされています。まだ若い女性だと思いますが、ハンパない熱の入れようですね。しかも楽しそう。こういう一人ひとりの行動が大きな成果を生むんだと明るい気持ちになりました。

B ウエブで見つけたので、真偽のほどはわからないけれど、本家新撰組の副長、土方歳三のセリフに「喧嘩ってのは、おっぱじめるとき、すでに我が命ァない、と思うことだ。そうすれば勝つ」というのがあるらしい。
 山本太郎が激戦の東京選挙区で打って出る覚悟を決めたのも、そういう切羽詰まった気持ちからだと思いますね。

A 「来た、見た、勝った」といきたいですね。

B 古代ローマのジュリアス・シーザーね。さらば、こっちは源義経。平家との屋島の合戦で、義経は戦いに利あらずとなったときに逃げやすいための「逆艪」を用意しなかった。梶原景季が無謀だとなじったときに、義経は「いくさはただひらぜめにせめて勝ったるぞ心地はよき」と言ったというのだが、山本太郎の気迫もここにあるのでしょう。屋島の合戦というか、関ヶ原というか、いまの局面においては、これだけの迫力がないといけないということですね。

A 天下分け目の関ヶ原というほどではないけれど、この選挙は日本の将来に大きな影響を与えると思います。

B そのことを理解して、多くの人が投票し、かつ、れいわに票を入れてほしいと思いますね。せっかく衆議院で獲得した議席を次点だった櫛渕万里に譲り、自ら参院選に打って出るという不退転の決意は、遠方から傍観している人には、なかなか理解できないし、ピエロ的行動のようにも見えるでしょうが‣‣‣。

A ピエロの仮面に隠された決意を、有権者がわがものとしてくれれば、参院でれいわが現新あわせて10議席を獲得するのも夢ではないと思います。

B れいわというれっきとした政党(野党)があり、相当な人材がその旗の下に集まり、腐りきった政治に真剣に立ち向かおうとしているのに、多くの人にそれが「見えない」のはなぜか。見ようとしないから見えないわけだけれど、彼らの目を曇らせているものの正体が問題です。

A やはた愛の「おかん」が言ってましたよ。「なぜみんな選挙に行かないのか? えらい人たちがそれを望んでいるからです」。マジでポイント突いていると思いました。