新サイバー閑話(106)<折々メール閑話>号外

山本太郎が次期総理候補第2位に

B 号外だよ、号外。

A えっ、何ごとですか。

B 次期総理にふさわしい人としてれいわの山本太郎が第2位に選ばれた!

A そりゃすごい。どこの調査なの?

B まあ、調査というほど大げさではないけれど、ウエブのAERAdotが12月13日から15日にかけて、記事やSNS、メルマガなどを通じて回答を呼びかけた結果だそうです。設問は2問で、「次の首相には誰が相応しいと思うか」、「その政治家を選んだ理由」をそれぞれ記述式で尋ねたもので、回答数は719件(男性505件、女性189件、その他・無回答25件)だった。回答数が少ないのを念頭に置いた上だけれど、その上位5人と得票数は表の通りです。

A やはり自民党の石破茂が断トツ1位ですね。山本太郎が2位につけたのはたしかにすごい。このところ各メディアの世論調査で岸田政権の支持率が10%台に落ちたとか、不支持が80%近いとか報じられており、自民党の政党支持率もぐっと下がっていますね。その中で自民党支持層を中心に次期総裁候補として、クリーンな印象がある石破を選んだのだろうけれど、他の自民党所属議員を抜いて、山本太郎が2位というのは、有権者の期待がれいわ新選組と山本太郎に集まっているということじゃないですか。

B 山本太郎を選んだ理由として、〈庶民の苦しみを街中質問で聞き回っているから〉、〈しがらみがなく、市民目線にたった仕組みに変えてくれそう〉、〈何のしがらみも無く国民目線の素晴らしい国会質問をしている〉などがあったようです。
 世論調査で同時に行われている政党支持率でいま一つれいわが伸びないのを残念に思っていたのだけれど、山本太郎2位は号外に値しますね。

A その政党支持率だけれど、センキョという会社が今年8月から毎月、全国386万人余りの市民が参加するプラットフォーム「タウンマッチ」を組織して、内閣や政党の支持率などを調査していますが、なんと、この12月の政党支持率を見ると、れいわが11.9%。自民党18.6%、日本維新の会14.1%にくらべて3位ですよ。立憲民主党などわずか4.9%です。
 センキョという会社は「民主主義をもっとスマートに」をキャッチフレーズに2019年に発足した若い会社で、ウエブの説明によると、「市民の声がより容易に社会に反映されるようになる『ワクワク』を実現する。社会と国民がなめらかにつながる社会の実現をめざしていきます」とあり、まっとうな会社のようですね。今回の調査は386万人の母集団の中からランダムに抽出した2041人からの回答で、その年齢別構成は右の通りです。年齢的偏りはないですね。この調査で岸田内閣支持率はわずか9.3%です。

B 新聞社などの調査における政党支持率との乖離は何を意味しているのか、これは興味深い問題です。この 調査だと以前かられいわの支持率は10%を超えているようですね。マスメディアのサンプルに偏りがあるのか、あるいは逆なのか、これはわかりませんが、1つ推測できるのはマスメディア好みというか、そちらに引き寄せられる層とそうでない、どちらかと言うと、より平均的な層にかなりの意見の相違があるということではないでしょうか。プラットホームの設計がどれだけ客観的になされているかだが、こういう世論調査システムが出てきたことは、大いに歓迎すべきことだと思います。
 センキョ層の人びとがそのまま投票行動に向かうかどうかは留保が必要でしょうが、直観的に言えば、投票しない確率が高そうにも思います。しかし、国民全体の意識としてはこちらがより正確なのではないか。国民の意識も流動傾向にあり、多くの人が投票するようになれば、当然、れいわに有利に働くと思いますね。我田引水的だけれど、たしかに我々には嬉しいニュースです。

A 山本代表はたしか、支持率には一喜一憂しないと言っていたと思いますが、これはすごい結果ですね。マスメディアが依然としてれいわ黙殺に近い状況の中で、これだけの支持が集まっている。増税ストップデモやおしゃべり会が各地で大盛況の影響も大いにあるのでは?
 ところで、元の号外ニュースに戻ると、普通なら野党第一党の党首が上位に来てもおかしくないのに、立憲民主党の泉健太が枝野幸男、小沢一郎、共産党の志位和夫より下の14位というのも興味深い。前川喜平さんがツイッターで「泉健太氏を総理大臣にしたいと思えない悲しさ」とつぶやいていたけれど、かなりの層がそう思っている反映じゃないですか。

B 「救民内閣」構想の泉房穂元明石市長は9位につけました。このニュースを教えてくれた知人が「泉さんがれいわから出馬したらおもしろい」と言っていたけれど、たしかに。実現する可能性は低いだろうけれど、当面、この2人の今後の去就には注目したいですね。(一部敬称略)