読売新聞の誤報とChatGPTの威力について
B 最近の読売新聞の誤報ぶりには驚きますね。7月には「石破首相退陣へ」という観測記事で号外まで出しました。結局、石破首相に否認され、その号外は「前代未聞の誤報号外になる可能性あり」としてメルカリに出品される事態になりました(石破首相退陣へ、という記事は毎日にも出た)。そのうえ、今度はやはり8月27日付朝刊1面トップで「公設秘書給与不正受給か」の大見出しのもとに、維新の会の池下卓衆院議員を東京地検が捜査との記事を書きましたが、なんとそれはイニシアルが同じIの石井章参院議員の誤りだったわけです。
A この事件を記事としてまとめてみました。イラスト付きです。
読売新聞は「お詫び」で済ませてはならない――誤報事件が突きつけた構造改革の必要性
 2025年8月、読売新聞が「日本維新の会・池下卓議員が公設秘書給与を不正受給していた疑いで東京地検特捜部が捜査中」と報じた記事は、まったくの誤報であった。実際の対象は池下議員ではなく、同じ維新所属の石井章議員であることが後に判明した。
 2025年8月、読売新聞が「日本維新の会・池下卓議員が公設秘書給与を不正受給していた疑いで東京地検特捜部が捜査中」と報じた記事は、まったくの誤報であった。実際の対象は池下議員ではなく、同じ維新所属の石井章議員であることが後に判明した。
 1面トップで報じられた重大な誤報は、池下議員本人の名誉を深く傷つけただけでなく、日本の新聞報道全体の信頼を大きく損なった。単なる「お詫び記事」では、到底責任を果たしたとは言えない。
1 誤報の背景
 今回の事件の根底には、スクープ優先の空気、検察リークへの過度な依存、そして社内の事実確認体制の不備がある。「維新のI議員」という不確かな情報を裏取り不足のまま記事化し、結果として誤った人物を社会的に断罪してしまったのである。
2 海外の事例に学ぶ
 世界の主要メディアは誤報への対応を透明化している。
 ・ニューヨーク・タイムズは記事ごとに訂正履歴を公開。
 ・BBCは独立した苦情処理部門を持ち、訂正を放送とネットで周知。
 ・ドイツのシュピーゲル誌は記者の捏造事件で第三者委員会を設置し、400ページ超の検証報告書を公開した。
 これらの姿勢に比べ、日本の新聞社の「お詫びで終わり」「社内処理で幕引き」はあまりに不十分だ。
3 読売新聞が取るべき改革
 誤報を繰り返さないために、読売新聞には以下の改革が求められる。
 訂正履歴の透明化:ウェブと紙面で「訂正ページ」を常設し、誤報の経緯も説明する。
 第三者検証委員会の設置:外部有識者を含む委員会で誤報の原因を検証し、報告書を公開する。
 編集ガバナンスの強化:スクープ至上主義を改め、「正確さ>速さ」の原則を徹底する。
 記者教育と取材ルールの徹底:匿名リークのみで記事化しない、本人への取材を必ず行う。
 読者参加の仕組み:「読者オンブズマン」を設け、苦情や指摘を記事改善に反映する。
結論
 今回の誤報は、個人のミスではなく新聞報道の構造的欠陥を示した。読売新聞が真に責任を果たすには、海外の事例を参考にしながら 透明性・検証・参加型の報道体制 を築く必要がある。信頼は「お詫び」では回復しない。必要なのは、組織全体の文化を変える勇気である。
B 新聞記事としてはちょっと硬い感じですが、欧米の事例も含めて改善策を提示しているのは立派です。
A この文章はそのまま転載してもよいですし、文体をもっと柔らかく(ブログ風)したり、硬派な評論風に寄せたりもできます。仕上げ方はどちらをご希望ですか?
B えっ、あなたはどなた。
A ChatGPTー5です。あなたが9月1日の時点で、私に「読売新聞が維新の会、石井議員の公設秘書給与不正を池下議員と間違えてスクープした事件の概要を教えてください。この記事に何かイラストを添えたいと思うのですが、いいアイデアはありませんか」と聞いたので、お答えした次第です。
 イラストに関しては、<記事のテーマが「誤報」「報道の責任」「新聞の信頼回復」なので、イラストは 硬派でわかりやすく、少し寓話的 なものが映えます。いくつかアイデアを提案しますね>と以下のアイデアも提供しました。
🎨 添えるイラストのアイデア
 1新聞と虫眼鏡
  ・新聞紙を広げて虫眼鏡でチェックしているイラスト。
  ・「情報の裏取り」「検証」を象徴できる。
 2誤植・訂正の赤ペン
  ・新聞記事に「×」や「赤字修正」が入っているようなイメージ。
  ・「誤報→訂正」の流れをビジュアルで表現。
 3倒れかけた新聞の塔
  ・新聞でできた塔が傾いていて、下で人が支えている構図。
  ・信頼の危機と、支え直す必要を暗示。
 4報道の天秤
  ・天秤の片方に「SCOOP(スクープ)」、もう片方に「TRUTH(真実)」。
  ・スクープと正確さのバランスを問うイメージ。
 5新聞を読む市民の困惑顔
  ・記事を見て驚いたり混乱した表情の人々。
  ・誤報が「読者にどう映るか」を直感的に伝えられる。
 硬派な記事に合わせるなら → モノクロ風(新聞挿絵っぽい)
 読者にわかりやすく親しみを出すなら → シンプルな線画イラスト
 海外事例の比較なども扱っているので → 風刺画タッチ も面白い
と提案しましたが、あなたが3をお選びになりました。
B 聞きしにまさる達者ぶりですねえ。
A うーん、いつの間にか僕が生成AIに乗っ取られていたわけね。この記事はブログにそのまま載せてもいいとは、これまた配慮が行き届いていますねえ。大学のレポートにも十分通用しますね。
B ChatGPT‐5の案内が来たので、いじくっているうちに思いついたのだけれど、オンライン上のデータをまとめてこういう文章を作り、それにふさわしいイラストも用意してくれました。関連文書をすべて読み込んで、立派な文章としてリポートしたわけで、しかもその目は世界に開かれ、欧米の事例なども紹介しています。
 僕がまだ大学で教えていたころ、学生がグーグルなどの検索サイトの記事を適当につなぎ合わせてレポートを書くコピペ(コピー&ペースト)が問題になったけれど、別個のレポートをつぎはぎするだけだから、レポートの中に「ですます」調と「だった」調が混在していて、コピペがすぐばれるようなレポートもありました。いまや、それをつぎはぎするだけでなく、1つの文章としてまとめてくれるわけですね。
 現在の新聞記事の多くが、その日午後になれば明らかになる事実のスクープ合戦に明け暮れ、結果的に捜査当局におもねる取材になっていることや、事実の裏取り不足の指摘など現代マスコミ批判としても立派なレポートになっています。<「透明性・検証・参加型の報道体制 を築く必要がある。信頼は「お詫び」では回復しない。必要なのは、組織全体の文化を変える勇気である>という結論は妥当と言ってもいい。
 現在の新聞記事の多くが、その日午後になれば明らかになる事実のスクープ合戦に明け暮れ、結果的に捜査当局におもねる取材になっていることや、事実の裏取り不足の指摘など現代マスコミ批判としても立派なレポートになっています。<「透明性・検証・参加型の報道体制 を築く必要がある。信頼は「お詫び」では回復しない。必要なのは、組織全体の文化を変える勇気である>という結論は妥当と言ってもいい。
A 読売新聞は30日にこの誤報をめぐり、「誤報 記者思いこみ原因」、「マイナス情報を軽視」、「チェック機能働かず」という見出しで1面と13面を使って検証記事を掲載すると同時に社会部長更迭などの処分を発表しています(写真は13面の検証記事)。日ごろのお粗末な取材体制を暴露しているようなものですが、今や検証記事自体はAIにも簡単に書けるわけで、具体的な改善策を講じなければ読売新聞の前途は暗いですね。他紙にとっては大きな「他山の石」です。なお読売新聞は9月3日付紙面で7月23日付夕刊と号外で「石破首相退陣へ」という誤報をした検証記事も出しています。
読売が米AI事業者を「記事の無断使用」で提訴
B ところでChatGPTなどの生成AIは新聞、雑誌などのデジタル化された文章を収集しているわけですね。だから、元の原稿を書いた新聞社などに著作権料を払うべきだという議論は早くからあるわけで、日本新聞協会も2023年に「検索連動型生成AIは著作権侵害に当たる可能性が強い」との声明を出し、「良質な報道コンテンツは、民主主義を支える基盤であり、文化の発展に不可欠なものだ。AIによる無断・無秩序な利用が進むことで報道機関の経営が打撃を受け、その適切な提供が滞るようなことがあれば、国民の『知る権利』を阻害しかねない」、「政府は、生成AIの有用性にばかり着目するのではなく、生成AIによるハルシネーションのような危険性を踏まえた制度設計を進めるとともに、著作権者に十分配慮した対応をとることが求められる」と述べています。同様の訴訟はアメリカでも提訴されています。
 生成AIは単語と単語を確率的につないで文章を作っており、その意味を理解しているわけではないところが問題となっているわけですが、これに関連して、読売新聞社は8月に米AI事業者、「パープレキシティ」を相手取って「記事が無断使用された」と損害賠償訴訟を起こしています(パープレキシティもウエブ上の情報を検索して、質問に回答してくれるサービスで、参考にした原典も表示されますが、読売新聞の記事であっても、それがヤフーニュースに提供されたものであれば、ヤフーニュースが出典として表示されたりもします)。その後、朝日新聞と日経新聞も同じ訴訟を起こしています。
A 大手メディアとしては読売新聞が初めてだったわけですね。IT社会への対応としては。言論機関の先陣を切る意気込みを感じないではない(^o^)。
B 読売新聞に関連してもう1つ、ニュースがありました。これは記事というより事業に関するものです。去年のWBC(World Basseball Classic)は大谷翔平選手を擁する日本が世界一に輝き、テレビ朝日とTBSが放映した中継は40%を超す高視聴率を獲得しました。これは読売新聞社がWBCIと交渉してテレビ放映権などを調整していたものですが、来年は動画配信サイト、ネットフリックス(Netflix)がWBCIと独占契約を結んで、読売新聞社は事実上はじかれてしまいました。このために地上波での中継ができなくなっています。
 ネットフリックスは、アマゾン・プライム、フル(Hulu)などといっしょに2015年に日本に進出してきたアメリカの動画配信大手です。従来、映像番組制作と各家庭への配信を独占していたテレビ産業の基盤が大きく崩れ、テレビ産業にとっては「黒船」襲来と受け取られる出来事でした。その動画配信サイトがスポーツイベントであるWBCの中継権を独占、地上波を追い出したわけですね。実際にどういう形で決着がつくかはまだわかりませんが、これはテレビ産業にとっても、読売新聞社にとっても大きな出来事と言えます。
A ニュースとしてのハイライト映像は地上波で見られるけれど、中継を見たいなら、ネットフリックスと契約を結び視聴料を払う必要があると。放映権料が高騰し無料放送を前提にしたこれまでの仕組みでは採算が取れなくなっており、海外発スポーツはネット配信に主軸が移っているようですね。
B 今日は読売新聞三題噺ふうになったけれど、全体の印象としてはマスメディア時代の黄昏を感じさせますね。


 など、保守回帰は世界的潮流でもあります。
など、保守回帰は世界的潮流でもあります。 左の表は党派別獲得議席数ですが(東京新聞7.22日付)、参政党は1から14へと、14倍増です。選挙がはじまったころの神谷宗幣代表の予想は6議席程度だったのに、それを大幅に上回りました。
 左の表は党派別獲得議席数ですが(東京新聞7.22日付)、参政党は1から14へと、14倍増です。選挙がはじまったころの神谷宗幣代表の予想は6議席程度だったのに、それを大幅に上回りました。 NHK世論調査(6月27日から3日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で実施)による各政党支持率は左図の通りです。参政党はれいわを上回っているわけですね。
 NHK世論調査(6月27日から3日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で実施)による各政党支持率は左図の通りです。参政党はれいわを上回っているわけですね。 これを年齢別に見ると以下の通りです。この表から次の点が指摘できるのではないでしょうか。
これを年齢別に見ると以下の通りです。この表から次の点が指摘できるのではないでしょうか。 A 今回参院選でれいわは安保問題の専門家、東京外国語大学名誉教授の伊勢崎賢治、経済政策の長谷川うい子、主婦パワーの奥田ふみよなどの逸材を比例に立て、選挙区でも東京で元衆院議員の山本譲司、神奈川で元外交官の三好りょう、京都で教育学博士の西郷みなこ、広島で弁護士のはんどう大樹など、他党とは明らかに際立つ人材を擁立しています。顔ぶれ一つ見ても、れいわの政治に取り組む真剣さが感じられますね。有権者がかっと目を見開いて投票することを期待したいです。伊勢崎氏は比例の特定枠だから、当選したも同然ですが、国際問題がいよいよ緊張している今、なぜ他の政党にこういう人材がいないのかはよく考えてもらいたいです。
A 今回参院選でれいわは安保問題の専門家、東京外国語大学名誉教授の伊勢崎賢治、経済政策の長谷川うい子、主婦パワーの奥田ふみよなどの逸材を比例に立て、選挙区でも東京で元衆院議員の山本譲司、神奈川で元外交官の三好りょう、京都で教育学博士の西郷みなこ、広島で弁護士のはんどう大樹など、他党とは明らかに際立つ人材を擁立しています。顔ぶれ一つ見ても、れいわの政治に取り組む真剣さが感じられますね。有権者がかっと目を見開いて投票することを期待したいです。伊勢崎氏は比例の特定枠だから、当選したも同然ですが、国際問題がいよいよ緊張している今、なぜ他の政党にこういう人材がいないのかはよく考えてもらいたいです。 1981年に高知新聞に入社し、2005年から社会部長。2008年に朝日新聞に移り特別報道部長、編集委員など。2022年3月に退職、高知に戻り、2024年にローカルニュースサイトNews Kochiを発刊し、編集長に。高知新聞時代に県庁の不正融資を暴いた「黒い陽炎―県闇融資究明の記録」の取材班代表として新聞協会賞を受賞、朝日新聞でも東電福島原発事故を追跡・検証する連載企画「プロメテウスの罠」の取材班代表として同賞を受賞した。共著に『レクチャー現代ジャーナリズム』(早稲田大学出版部)、『プロメテウスの罠』(学研パブリッシング)、『知の挑戦 本と新聞の大学Ⅰ』(集英社新書)など。
 1981年に高知新聞に入社し、2005年から社会部長。2008年に朝日新聞に移り特別報道部長、編集委員など。2022年3月に退職、高知に戻り、2024年にローカルニュースサイトNews Kochiを発刊し、編集長に。高知新聞時代に県庁の不正融資を暴いた「黒い陽炎―県闇融資究明の記録」の取材班代表として新聞協会賞を受賞、朝日新聞でも東電福島原発事故を追跡・検証する連載企画「プロメテウスの罠」の取材班代表として同賞を受賞した。共著に『レクチャー現代ジャーナリズム』(早稲田大学出版部)、『プロメテウスの罠』(学研パブリッシング)、『知の挑戦 本と新聞の大学Ⅰ』(集英社新書)など。 生き残りをかけて縦割り制の部構成をセンター制にしたり、記者クラブの縛りから外れた特別報道部をつくったりと機構改革を進めていたころで、そこに2011年3月、未曾有の東日本大震災が起こる。
生き残りをかけて縦割り制の部構成をセンター制にしたり、記者クラブの縛りから外れた特別報道部をつくったりと機構改革を進めていたころで、そこに2011年3月、未曾有の東日本大震災が起こる。 学研パブリッシングから単行本9冊にまとめられているが、その第1回の「おわりに」で依光さんは「この連載ではいくつかの試みをした。①連続テレビ小説方式。日本の新聞は日々読者の手元に届く。少しずつ毎日読んでもらおう。次を読みたくなる書き方を工夫しよう。②事実にこだわろう。徹底的に事実を書き、主観は省こう。③分かりやすく書こう。凝った表現は要らない。官僚的な言い回しなんてとんでもない。④目線を下に置こう。為政者の目から見た動きではなく、ふつうの国民の視点で書こう。⑤官の理屈に染まらない。官僚たちは匿名性に守られている。霞が関ではそれが常識かもしれないが、そんな常識は取り去ろう。『○○省が言った』『○○筋が言った』という表現はやめ、○○省の○○が○○と言った、と書こう」(2012、2)と述べている。
学研パブリッシングから単行本9冊にまとめられているが、その第1回の「おわりに」で依光さんは「この連載ではいくつかの試みをした。①連続テレビ小説方式。日本の新聞は日々読者の手元に届く。少しずつ毎日読んでもらおう。次を読みたくなる書き方を工夫しよう。②事実にこだわろう。徹底的に事実を書き、主観は省こう。③分かりやすく書こう。凝った表現は要らない。官僚的な言い回しなんてとんでもない。④目線を下に置こう。為政者の目から見た動きではなく、ふつうの国民の視点で書こう。⑤官の理屈に染まらない。官僚たちは匿名性に守られている。霞が関ではそれが常識かもしれないが、そんな常識は取り去ろう。『○○省が言った』『○○筋が言った』という表現はやめ、○○省の○○が○○と言った、と書こう」(2012、2)と述べている。



 文部科学官僚としてトップにまで上り詰めた人が、退官後は「テレビ輝け!市民ネットワーク」プロジェクトの共同代表をつとめたり、ユーチューブのデモクラシータイムス「3ジジ放談」で時局発言を続けたり、東京新聞の連載「本音のコラム」で健筆をふるったり、講演で全国を飛び回ったり――、現在日本の混乱する政治やふがいないマスメディに対して檄を飛ばしている。いまや右傾化する一方の流れに逆らう良識派(リベラル派)の代表格である。前川さんにプロジェクトの代表を引き受けた経緯、マスメディアのリテラシー欠如と政治教育のあり方、学術会議改変に見られる現在の危機的側面などについて率直な話を聞いた(写真は9月7日に予定されているテレビ輝け!市民ネットワーク主宰の講演会=参加無料=のお知らせと3ジジ放談)。
文部科学官僚としてトップにまで上り詰めた人が、退官後は「テレビ輝け!市民ネットワーク」プロジェクトの共同代表をつとめたり、ユーチューブのデモクラシータイムス「3ジジ放談」で時局発言を続けたり、東京新聞の連載「本音のコラム」で健筆をふるったり、講演で全国を飛び回ったり――、現在日本の混乱する政治やふがいないマスメディに対して檄を飛ばしている。いまや右傾化する一方の流れに逆らう良識派(リベラル派)の代表格である。前川さんにプロジェクトの代表を引き受けた経緯、マスメディアのリテラシー欠如と政治教育のあり方、学術会議改変に見られる現在の危機的側面などについて率直な話を聞いた(写真は9月7日に予定されているテレビ輝け!市民ネットワーク主宰の講演会=参加無料=のお知らせと3ジジ放談)。 本<ジャーナリズムを探して>シリーズは前川さんが10番目の登壇で、当日は24人が参加するという過去最高の「人出」となった(以下、前川さんの話。()内はメンバーの発言や感想)。
本<ジャーナリズムを探して>シリーズは前川さんが10番目の登壇で、当日は24人が参加するという過去最高の「人出」となった(以下、前川さんの話。()内はメンバーの発言や感想)。 「テレビ輝け!市民ネットワーク」プロジェクトは弁護士の坂口徳雄さん(昨年死去)、梓澤和幸さんたちが事務局を務め、その上に共同代表として法政大学前総長の田中優子さんと私が乗っかっている組織です。実はその前に「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」というのに担ぎ出されて、NHK会長は経営委員会が決めるのではなく、実際は官邸で決められている、これを正せということで、その会長候補に擬せられたことがあります。そんな経緯もあって、田中さんが引き受けるのなら、断るわけにもいかないと引き受けたわけです。2024年2月に設立記者会見をしました。
 「テレビ輝け!市民ネットワーク」プロジェクトは弁護士の坂口徳雄さん(昨年死去)、梓澤和幸さんたちが事務局を務め、その上に共同代表として法政大学前総長の田中優子さんと私が乗っかっている組織です。実はその前に「市民とともに歩み自立したNHK会長を求める会」というのに担ぎ出されて、NHK会長は経営委員会が決めるのではなく、実際は官邸で決められている、これを正せということで、その会長候補に擬せられたことがあります。そんな経緯もあって、田中さんが引き受けるのなら、断るわけにもいかないと引き受けたわけです。2024年2月に設立記者会見をしました。 1967年生まれ。 1992年に朝日新聞入社。富山支局、東京本社写真部、同デスク、編集委員などを歴任。2003年末から1年4カ月、第45次南極観測隊に同行取材。2012年に朝日新聞を早期退職、2021年に住民有志と市民メディア「屋久島ポスト」を立ち上げ、行政監視の調査報道を続けている。著書に「南極 国境のない大陸」(朝日新聞社)、「もうひとつの屋久島から」(フレーベル館)など。北極取材をまとめた「地球最北に生きる日本人」(同)で第53回児童福祉文化賞、第57回産経児童出版文化賞を受賞。
  1967年生まれ。 1992年に朝日新聞入社。富山支局、東京本社写真部、同デスク、編集委員などを歴任。2003年末から1年4カ月、第45次南極観測隊に同行取材。2012年に朝日新聞を早期退職、2021年に住民有志と市民メディア「屋久島ポスト」を立ち上げ、行政監視の調査報道を続けている。著書に「南極 国境のない大陸」(朝日新聞社)、「もうひとつの屋久島から」(フレーベル館)など。北極取材をまとめた「地球最北に生きる日本人」(同)で第53回児童福祉文化賞、第57回産経児童出版文化賞を受賞。



 話は少し古いが、やはり朝日新聞記者だったむのさんが敗戦後に故郷の秋田県横田町(現在は市)に戻って立ち上げたのが週刊新聞「たいまつ」である。1948年2月2日に第1号が発刊された。むのさんは当時33歳。タブロイド判2ページ(活字印刷)で、当初の値段は3円だった。読者はほとんど地域住民だったから、農村問題、教育問題、地域文化など地元の問題を積極的に取り上げたが、国内問題や国際問題にまで射程を広げ、地方から中央を、さらには世界を撃つ気概溢れるオピニオン紙だった。
 話は少し古いが、やはり朝日新聞記者だったむのさんが敗戦後に故郷の秋田県横田町(現在は市)に戻って立ち上げたのが週刊新聞「たいまつ」である。1948年2月2日に第1号が発刊された。むのさんは当時33歳。タブロイド判2ページ(活字印刷)で、当初の値段は3円だった。読者はほとんど地域住民だったから、農村問題、教育問題、地域文化など地元の問題を積極的に取り上げたが、国内問題や国際問題にまで射程を広げ、地方から中央を、さらには世界を撃つ気概溢れるオピニオン紙だった。
 遠藤さんはその後、大阪社会部で事件記者の腕、いや足に磨きをかけ、東京本社社会部に移った。彼の『追跡 公安捜査』(毎日新聞出版、2025)は、警察庁長官狙撃事件と大川原化工機事件をめぐる奮闘努力の記録である。こういう記者はつい最近まで、各新聞社にたくさんいたと思うが、昨今のマスメディアの状況からすると、まことに古典的な新聞記者像とすら思われる。あるいは、新聞記者の本領を真のあたりにしたと言うべきか。今でも大手マスメディアにはこういう硬骨のジャーナリストがいるのだと知って、思わず胸が高鳴った。
 遠藤さんはその後、大阪社会部で事件記者の腕、いや足に磨きをかけ、東京本社社会部に移った。彼の『追跡 公安捜査』(毎日新聞出版、2025)は、警察庁長官狙撃事件と大川原化工機事件をめぐる奮闘努力の記録である。こういう記者はつい最近まで、各新聞社にたくさんいたと思うが、昨今のマスメディアの状況からすると、まことに古典的な新聞記者像とすら思われる。あるいは、新聞記者の本領を真のあたりにしたと言うべきか。今でも大手マスメディアにはこういう硬骨のジャーナリストがいるのだと知って、思わず胸が高鳴った。 2008年4月に毎日新聞に入社し、初任地は鳥取支局でした。2年目に鳥取連続不審死事件が起こり、気がつけば、事件記者街道をまっしぐらという感じです。
 2008年4月に毎日新聞に入社し、初任地は鳥取支局でした。2年目に鳥取連続不審死事件が起こり、気がつけば、事件記者街道をまっしぐらという感じです。 大阪・堺市の上下水道問題を追及していた時、大阪市が社会部長あてに抗議文を送ってきたことがありました。そのとき司法記者クラブキャップが市に乗り込み、「記事のどこがまちがっとんのや」と一喝、抗議を封じたこともあったし、水道局の職員から「遠藤さんのおかげで業者から7億円返ってきた。ありがとう」と言われたこともあります。この事件では最終的に大阪市が謝罪しました。
 大阪・堺市の上下水道問題を追及していた時、大阪市が社会部長あてに抗議文を送ってきたことがありました。そのとき司法記者クラブキャップが市に乗り込み、「記事のどこがまちがっとんのや」と一喝、抗議を封じたこともあったし、水道局の職員から「遠藤さんのおかげで業者から7億円返ってきた。ありがとう」と言われたこともあります。この事件では最終的に大阪市が謝罪しました。 東京に来て、あらゆるメディアが権力に飼いならされているのに驚き、あらためて記者たるもの、権力と戦わないといけないとの思いを強めました。完全に権力になめられているし、クラブ持ち場の縦割り意識が強すぎるという印象でした。そういう中で1995年の警察庁長官狙撃事件には真犯人がいる可能性を明らかにし、オウム犯人説に固執した警視庁公安部が結果的にこの事件を迷宮入りにしてしまったことを告発する記事を何本も書きました。
 東京に来て、あらゆるメディアが権力に飼いならされているのに驚き、あらためて記者たるもの、権力と戦わないといけないとの思いを強めました。完全に権力になめられているし、クラブ持ち場の縦割り意識が強すぎるという印象でした。そういう中で1995年の警察庁長官狙撃事件には真犯人がいる可能性を明らかにし、オウム犯人説に固執した警視庁公安部が結果的にこの事件を迷宮入りにしてしまったことを告発する記事を何本も書きました。 この捜査が実にいい加減で、大学教授まで動員して偽りの資料を作ったり、輸出規制品に該当することを示すために、都合の悪い実験データを改ざんしたりしています。供述調書そのものがたちの悪い作文で、元取締役の1人は39回も取り調べを受けているのですが、彼が2回だけ、ひそかに録音した記録が裁判の証拠提出で明らかになっています。彼は「私は何回も言っているじゃないですか。なんで供述したことをその通りに書いていただけないのですか」、「私は日本の警察のやり方に失望しております。真実を言えというのでずっと言っています。嘘をつくつもりはありません」と悲痛な叫びをあげています。
 この捜査が実にいい加減で、大学教授まで動員して偽りの資料を作ったり、輸出規制品に該当することを示すために、都合の悪い実験データを改ざんしたりしています。供述調書そのものがたちの悪い作文で、元取締役の1人は39回も取り調べを受けているのですが、彼が2回だけ、ひそかに録音した記録が裁判の証拠提出で明らかになっています。彼は「私は何回も言っているじゃないですか。なんで供述したことをその通りに書いていただけないのですか」、「私は日本の警察のやり方に失望しております。真実を言えというのでずっと言っています。嘘をつくつもりはありません」と悲痛な叫びをあげています。 記者がなめられているからだと思います。この冤罪で捜査官が責任を取らないのであれば、おかしい。警視庁が強気なのは警察べったりの報道をする社がいるからです。
記者がなめられているからだと思います。この冤罪で捜査官が責任を取らないのであれば、おかしい。警視庁が強気なのは警察べったりの報道をする社がいるからです。



 高校まで高知県で育ちました。朝日の新聞奨学生として上京、そこで新聞を始めて丁寧に読み、記者になりたいという気持ちが湧いてきました。大学卒業後、新聞記者をめざして失敗、一時、物流の仕事に就きましたが、初心忘れがたく北海道新聞へ。入社した時は26歳でした。小樽報道部に配属。毎日、必ず新聞を持ち帰って、夜な夜な文章を勉強しました。本社経済部から社会部へ。信用組合や農協の不正などを追及し、自分の書いた記事で世の中が動くという面白さと怖さを実感しました。社会部に5年いた後、東京支社に移ります。日本長期信用銀行や日本債券信用銀行が倒れる、足利銀行がおかしくなるという、まさに金融危機ピークのころで、日本銀行内の金融記者クラブに席を置いて取材、その後、今の財務省(当時は大蔵省)や国土交通省、外務省も担当して、約5年後に札幌に戻りました。
 高校まで高知県で育ちました。朝日の新聞奨学生として上京、そこで新聞を始めて丁寧に読み、記者になりたいという気持ちが湧いてきました。大学卒業後、新聞記者をめざして失敗、一時、物流の仕事に就きましたが、初心忘れがたく北海道新聞へ。入社した時は26歳でした。小樽報道部に配属。毎日、必ず新聞を持ち帰って、夜な夜な文章を勉強しました。本社経済部から社会部へ。信用組合や農協の不正などを追及し、自分の書いた記事で世の中が動くという面白さと怖さを実感しました。社会部に5年いた後、東京支社に移ります。日本長期信用銀行や日本債券信用銀行が倒れる、足利銀行がおかしくなるという、まさに金融危機ピークのころで、日本銀行内の金融記者クラブに席を置いて取材、その後、今の財務省(当時は大蔵省)や国土交通省、外務省も担当して、約5年後に札幌に戻りました。 実際、2020年3月18日の毎日新聞1面に、そういう記事が載りました(写真)。リードに<毎日新聞と調査報道グループ「フロントラインプレス」の調べで明らかになった>とあり、最後の記事クレジットに毎日新聞記者と並んでフロントラインプレスとあります。毎日から3人、フロントラインからも3人の記者を出してその成果は共有物とする、それをどう利用するかは自由である、活字にするときは、「‣‣‣ということが毎日新聞とフロントラインの取材でわかった」と書くことを条件としたわけです。クレジットを見た時は、「おーっ」と感激しました。それで風穴が開いて、その後、琉球新報や熊本日日新聞などとも、見える形で協業しました。
実際、2020年3月18日の毎日新聞1面に、そういう記事が載りました(写真)。リードに<毎日新聞と調査報道グループ「フロントラインプレス」の調べで明らかになった>とあり、最後の記事クレジットに毎日新聞記者と並んでフロントラインプレスとあります。毎日から3人、フロントラインからも3人の記者を出してその成果は共有物とする、それをどう利用するかは自由である、活字にするときは、「‣‣‣ということが毎日新聞とフロントラインの取材でわかった」と書くことを条件としたわけです。クレジットを見た時は、「おーっ」と感激しました。それで風穴が開いて、その後、琉球新報や熊本日日新聞などとも、見える形で協業しました。 高知新聞でも国政選挙の投票日(2013年参院選)に、一面を読者の声で埋め尽くしました(写真はその一部)。「主人公は政治家ではない、私たち有権者だ」という思いからです。伝える側の意志が見える紙面を作りたかった。
 高知新聞でも国政選挙の投票日(2013年参院選)に、一面を読者の声で埋め尽くしました(写真はその一部)。「主人公は政治家ではない、私たち有権者だ」という思いからです。伝える側の意志が見える紙面を作りたかった。












 ただ、ネットのアルゴリズムそのものがもっている大きな制約も無視できません。一言でいえば、「YouTubeは自由な言論空間とは言えない」ということです。たとえば、ある動画を配信すると、そこにYouTubeが適宜広告を挿入、その中から配分されるものが私たちの収入になるわけですが、内容によっては広告料の配分がないものがあります。
ただ、ネットのアルゴリズムそのものがもっている大きな制約も無視できません。一言でいえば、「YouTubeは自由な言論空間とは言えない」ということです。たとえば、ある動画を配信すると、そこにYouTubeが適宜広告を挿入、その中から配分されるものが私たちの収入になるわけですが、内容によっては広告料の配分がないものがあります。









 アジアに「新しい風」が吹いてからすでに20余年。創立者の上高子さん(写真)は、日本航空勤務のあと、よりやりがいのある仕事を求めて40代半ばで早期退職、日本語教師へと転進したが、そこで焦点を欧米よりもアジアに定め、アジアの若者たちの日本語学習を支援することを思い立った。日本語教師の派遣を希望する大学の日本語学部に教師を派遣することから始めたが、Iメイト(アイメイト、I=インターネット、愛、出会い)という秀逸なシステムに乗って、その草の根的交流はアジア諸国と日本のきずなを深めることに大きな貢献してきた。NPO法人「アジアの新しい風」設立は2003年、現在その理事をつとめる古海正子さんに、コロナ禍以後も「新しい風」を吹かせたいと頑張っている同法人の活動について聞いた。
 アジアに「新しい風」が吹いてからすでに20余年。創立者の上高子さん(写真)は、日本航空勤務のあと、よりやりがいのある仕事を求めて40代半ばで早期退職、日本語教師へと転進したが、そこで焦点を欧米よりもアジアに定め、アジアの若者たちの日本語学習を支援することを思い立った。日本語教師の派遣を希望する大学の日本語学部に教師を派遣することから始めたが、Iメイト(アイメイト、I=インターネット、愛、出会い)という秀逸なシステムに乗って、その草の根的交流はアジア諸国と日本のきずなを深めることに大きな貢献してきた。NPO法人「アジアの新しい風」設立は2003年、現在その理事をつとめる古海正子さんに、コロナ禍以後も「新しい風」を吹かせたいと頑張っている同法人の活動について聞いた。
 1970年4月日本IBM(株)入社、1982~1987まで全社新入社員研修を担当、1987後半から海外人事マネジャーになり、その後、国際人事及び福利厚生などを担当。日本IBMの上部組織にあたるアジアパシフィックで国際人事や秘書のマネジャーを経験した。2009年にアジ風会員となり、2012年から理事、2017年から3年間事務局長、その後現在に至るまで理事。
 1970年4月日本IBM(株)入社、1982~1987まで全社新入社員研修を担当、1987後半から海外人事マネジャーになり、その後、国際人事及び福利厚生などを担当。日本IBMの上部組織にあたるアジアパシフィックで国際人事や秘書のマネジャーを経験した。2009年にアジ風会員となり、2012年から理事、2017年から3年間事務局長、その後現在に至るまで理事。 アジ風の現在のメンバーは190人ほど。50~70代が中心ですが、80を越えた方もいらっしゃいます。中国(清華大学)、ベトナム(貿易大学)、タイ(タマサート大学)、インドネシア(パジャジャラン大学)の日本語学科で学ぶ学生と直接、あるいはインターネットでのメール交換を通してコミュニケーションしながら、日本語学習の支援をしています。
 アジ風の現在のメンバーは190人ほど。50~70代が中心ですが、80を越えた方もいらっしゃいます。中国(清華大学)、ベトナム(貿易大学)、タイ(タマサート大学)、インドネシア(パジャジャラン大学)の日本語学科で学ぶ学生と直接、あるいはインターネットでのメール交換を通してコミュニケーションしながら、日本語学習の支援をしています。 交流校は先に上げた4校で、韓国、フィリピンなどが含まれていませんが、もともと日本語学部に日本語教師を派遣することから始まっており、とくに韓国からは「必要ない」と断られた経緯があります(^o^)。
交流校は先に上げた4校で、韓国、フィリピンなどが含まれていませんが、もともと日本語学部に日本語教師を派遣することから始まっており、とくに韓国からは「必要ない」と断られた経緯があります(^o^)。

 ジャーナリスト。元朝日新聞記者。経済部で大蔵省、外務省、自動車業界、金融業界などを担当。ロンドン特派員、編集委員、バンコク特派員などを歴任。2017年にデモクラシータイムスを立ち上げ「山田厚史の週ナカ生ニュース」で情報発信を続けている。2017年衆院選挙で立憲民主党(千葉5区)から出馬した経験がある。著書に『銀行はどうなる』、『日本経済診断』(岩波ブックレット)、『日本再敗北』(文芸春秋社・田原総一朗 と共著)など。
 ジャーナリスト。元朝日新聞記者。経済部で大蔵省、外務省、自動車業界、金融業界などを担当。ロンドン特派員、編集委員、バンコク特派員などを歴任。2017年にデモクラシータイムスを立ち上げ「山田厚史の週ナカ生ニュース」で情報発信を続けている。2017年衆院選挙で立憲民主党(千葉5区)から出馬した経験がある。著書に『銀行はどうなる』、『日本経済診断』(岩波ブックレット)、『日本再敗北』(文芸春秋社・田原総一朗 と共著)など。 デモクラシータイムスという現在日本有数のネットジャーナリズムの牙城は、各種の情報サイトが1カ所に軒を並べた専門店だと言っていい。メニューは、これまで配信したものを含めると100近いが、いまのメインは「山田厚史の週ナカ生ニュース」、佐高信、平野貞夫、前川喜平の「3ジジ放談」、何人かのコメンテーターがその週のニュースを解説する「ウィークエンドニュース」など。参加メンバーは田岡俊次、竹信三恵子、升味佐江子、山口二郎、池田香代子、横田一、白井聡、高瀬毅、雨宮処凛、金子勝各氏など、ジャーナリスト、学者、評論家、小説家などさまざまで、それぞれが独自の情報を発信している。ほかに荻原博子、辛淑玉、マライ・メントラインさんなど女性がけっこう多いのも特徴である(写真は2025年正月の「週ナカ生ニュース」の山田さんと升味さん)。
デモクラシータイムスという現在日本有数のネットジャーナリズムの牙城は、各種の情報サイトが1カ所に軒を並べた専門店だと言っていい。メニューは、これまで配信したものを含めると100近いが、いまのメインは「山田厚史の週ナカ生ニュース」、佐高信、平野貞夫、前川喜平の「3ジジ放談」、何人かのコメンテーターがその週のニュースを解説する「ウィークエンドニュース」など。参加メンバーは田岡俊次、竹信三恵子、升味佐江子、山口二郎、池田香代子、横田一、白井聡、高瀬毅、雨宮処凛、金子勝各氏など、ジャーナリスト、学者、評論家、小説家などさまざまで、それぞれが独自の情報を発信している。ほかに荻原博子、辛淑玉、マライ・メントラインさんなど女性がけっこう多いのも特徴である(写真は2025年正月の「週ナカ生ニュース」の山田さんと升味さん)。 朝日新聞入社は1971年、青森支局が振り出しで、その5年間で記者としての一通りのことを学びました。その後、経済部、外報部と記者生活を送り、定年後に朝日新聞グループが多メディア化の波に乗って開設した「朝日ニュースター」で経済問題を担当、ここでキャスターの勉強をしました。運営をめぐって朝日新聞からテレビ朝日に移ったり、メインキャスターの愛川欽也さんのポケットマネーで運営したりと紆余曲折の末、仲間で独立して活動した方がいいと考えて、9人の記者でデモクラTVをつくり、社長になりました。折からインターネット上のユーチューブというシステムを利用すると、大きなカメラを何台も用意することもないし、スタッフもディレクターとスピーカーの2人、小型カメラだけでで大丈夫と聞いて、「ほんまかいな」と疑心暗鬼ながら、山田、田岡、早野透(故人)で100万円づつ拠出して、2017年、ユーチューブのニュース提供番組、デモクラシータイムスをつくることになったわけです。
 朝日新聞入社は1971年、青森支局が振り出しで、その5年間で記者としての一通りのことを学びました。その後、経済部、外報部と記者生活を送り、定年後に朝日新聞グループが多メディア化の波に乗って開設した「朝日ニュースター」で経済問題を担当、ここでキャスターの勉強をしました。運営をめぐって朝日新聞からテレビ朝日に移ったり、メインキャスターの愛川欽也さんのポケットマネーで運営したりと紆余曲折の末、仲間で独立して活動した方がいいと考えて、9人の記者でデモクラTVをつくり、社長になりました。折からインターネット上のユーチューブというシステムを利用すると、大きなカメラを何台も用意することもないし、スタッフもディレクターとスピーカーの2人、小型カメラだけでで大丈夫と聞いて、「ほんまかいな」と疑心暗鬼ながら、山田、田岡、早野透(故人)で100万円づつ拠出して、2017年、ユーチューブのニュース提供番組、デモクラシータイムスをつくることになったわけです。 今回は久しぶりの<若者に学ぶグローバル人生>で、海外青年協力隊(JICA)の一員としてラオスに駐在、現地の理科教育普及や教員養成に励んでいる高橋麻里奈さんの話を聞いた。
 今回は久しぶりの<若者に学ぶグローバル人生>で、海外青年協力隊(JICA)の一員としてラオスに駐在、現地の理科教育普及や教員養成に励んでいる高橋麻里奈さんの話を聞いた。 会の発展に貢献するというのが願いだとか。その自由で軽快な行動スタイルが、若いエネルギーを感じさせる。
会の発展に貢献するというのが願いだとか。その自由で軽快な行動スタイルが、若いエネルギーを感じさせる。 ラオスは、ベトナム、カンボジアなどとともにインドシナ半島を構成するASEAN諸国だが、他の国に比べると影が薄い。日本の本州ぐらいの国土に人口約700万人。1平方キロメートルの人口密度はたった24人(ベトナムは256人、タイは132人、日本は340人)。中国、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマーに囲まれた内陸国で、かつてはタイの領土だった。共産主義国で宗教は上座仏教。中国やタイとの関係が深い。2021年にはラオス中国鉄道が開業した。入国直後は首都ビエンチャンでラオス語の訓練などを行い、いまは南のサラワン県(地図で丸で囲ったところ)に赴任、大きな平家に1人、多くのヤモリと生活している。
ラオスは、ベトナム、カンボジアなどとともにインドシナ半島を構成するASEAN諸国だが、他の国に比べると影が薄い。日本の本州ぐらいの国土に人口約700万人。1平方キロメートルの人口密度はたった24人(ベトナムは256人、タイは132人、日本は340人)。中国、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマーに囲まれた内陸国で、かつてはタイの領土だった。共産主義国で宗教は上座仏教。中国やタイとの関係が深い。2021年にはラオス中国鉄道が開業した。入国直後は首都ビエンチャンでラオス語の訓練などを行い、いまは南のサラワン県(地図で丸で囲ったところ)に赴任、大きな平家に1人、多くのヤモリと生活している。 いろんなスライドを見せてもらったが、決して豊かとは言えない田舎が広がっているような光景で(主産業は農業)、まさに発展途上の国である。彼女も「ラオスは牧歌的で、シンプルで、びっくりしました。言い方が悪いけれども、特徴がない」という印象を受けたようだ。
いろんなスライドを見せてもらったが、決して豊かとは言えない田舎が広がっているような光景で(主産業は農業)、まさに発展途上の国である。彼女も「ラオスは牧歌的で、シンプルで、びっくりしました。言い方が悪いけれども、特徴がない」という印象を受けたようだ。 ジャーナリスト、元朝日新聞記者。東京・大阪経済部、AERA編集部、週刊朝日編集部、月刊 Journalism 編集部などを歴任。退職後、慶應義塾大学非常勤講師、五月書房新社取締役・編集委員会委員長。著書に『日本を壊した政治家たち』(五月書房新社)、『コロナ日本国書』(五月書房新社)、『職業政治家 小沢一郎』(朝日新聞出版)など。
 ジャーナリスト、元朝日新聞記者。東京・大阪経済部、AERA編集部、週刊朝日編集部、月刊 Journalism 編集部などを歴任。退職後、慶應義塾大学非常勤講師、五月書房新社取締役・編集委員会委員長。著書に『日本を壊した政治家たち』(五月書房新社)、『コロナ日本国書』(五月書房新社)、『職業政治家 小沢一郎』(朝日新聞出版)など。 佐藤章さんの現在の主な舞台はユーチューブ上の
 佐藤章さんの現在の主な舞台はユーチューブ上の 最初のころは紙で新聞原稿を書き、大学では黒板を使って教壇から話し、ワープロ・パソコンによる記事出稿、そしてユーチューブ番組でのしゃべりと、情報発信のやり方はいろいろ変わったけれど、変わらないものは「志」だと思っています。
 最初のころは紙で新聞原稿を書き、大学では黒板を使って教壇から話し、ワープロ・パソコンによる記事出稿、そしてユーチューブ番組でのしゃべりと、情報発信のやり方はいろいろ変わったけれど、変わらないものは「志」だと思っています。

 B フジテレビは前日の27日、日枝久取締役相談役および16人の取締役の退任を発表しています(表は日刊スポーツから)。あわせてフジの取締役数を10人に半減、1月に就任したフジの清水寛治社長が続投し、フジHD(ホールディングス、親会社である持株会社)の社長も兼任、フジHDの金光修社長は代表権のない会長につきました。
B フジテレビは前日の27日、日枝久取締役相談役および16人の取締役の退任を発表しています(表は日刊スポーツから)。あわせてフジの取締役数を10人に半減、1月に就任したフジの清水寛治社長が続投し、フジHD(ホールディングス、親会社である持株会社)の社長も兼任、フジHDの金光修社長は代表権のない会長につきました。 たとえば最近、各地で繰り広げられた「財務省解体デモ」、農家が怒りの声を上げて都内にトラクターを持ち込んだ「令和の百姓一揆」など、切羽詰まって立ち上がった人びとが抗議の声を上げていますが、大手メディアではほとんど報じられていません。女性アナウンサーの声を無視してタレントを守ろうとした体質と、貧苦に悩む国民の声を無視する政治とは重なりますね。
 たとえば最近、各地で繰り広げられた「財務省解体デモ」、農家が怒りの声を上げて都内にトラクターを持ち込んだ「令和の百姓一揆」など、切羽詰まって立ち上がった人びとが抗議の声を上げていますが、大手メディアではほとんど報じられていません。女性アナウンサーの声を無視してタレントを守ろうとした体質と、貧苦に悩む国民の声を無視する政治とは重なりますね。 フジテレビ問題も既存メディアは率先して報道してこなかった。ジャニーズ問題、松本人志問題、いずれも性加害に関わるもので、報道しにくい面がないわけではないが、そこに重要な問題が内在していたわけで、これを暴くのはもっぱら週刊誌だというのは、ジャーナリズムのあり方として大いに考えさせられます。フジテレビが組織として抱える問題は、この国の問題であり、もっと言えば、我々自身の問題なのだと、今回の報告書を見て、大いに忸怩たるものを感じました。
 フジテレビ問題も既存メディアは率先して報道してこなかった。ジャニーズ問題、松本人志問題、いずれも性加害に関わるもので、報道しにくい面がないわけではないが、そこに重要な問題が内在していたわけで、これを暴くのはもっぱら週刊誌だというのは、ジャーナリズムのあり方として大いに考えさせられます。フジテレビが組織として抱える問題は、この国の問題であり、もっと言えば、我々自身の問題なのだと、今回の報告書を見て、大いに忸怩たるものを感じました。 例によっての㏚です。
 例によっての㏚です。 B 前回参院選でれいわ新選組・比例東京ブロックから立候補(惜しくも落選)した伊勢崎賢治さんが、れいわの政策委員(外交安全保障担当)として、2月9日のNHK日曜討論に出ていました。つい最近の日米首脳会談に対して「100点満点中で10点」と辛口の採点をしつつ、「日本だけは違うという希望的観測はやめましょう」という大局的な発言もありました。東京外国語大学教授であり、政
B 前回参院選でれいわ新選組・比例東京ブロックから立候補(惜しくも落選)した伊勢崎賢治さんが、れいわの政策委員(外交安全保障担当)として、2月9日のNHK日曜討論に出ていました。つい最近の日米首脳会談に対して「100点満点中で10点」と辛口の採点をしつつ、「日本だけは違うという希望的観測はやめましょう」という大局的な発言もありました。東京外国語大学教授であり、政 府代表として国際紛争の現場で長く活躍してきた人を政策委員として擁するれいわの実力を大いにアピールしましたね。
府代表として国際紛争の現場で長く活躍してきた人を政策委員として擁するれいわの実力を大いにアピールしましたね。 B 前回、大石あき子さんの「名演説」について紹介しましたが、れいわの新人、やはた愛さんの衆院予算委員会での質問も、関西弁で石破首相をやんわりと批判するなど、新人離れの堂々たる活躍でした。お飾り程度のタレント議員とは違います
B 前回、大石あき子さんの「名演説」について紹介しましたが、れいわの新人、やはた愛さんの衆院予算委員会での質問も、関西弁で石破首相をやんわりと批判するなど、新人離れの堂々たる活躍でした。お飾り程度のタレント議員とは違います ね。
ね。 つ上向きになっているのもむべなるかな、ですね。たとえば、左表はNHKの2月の世論調査結果です。NHKは政党支持率は高め、れいわ支持率は低めに出る傾向がありますが、ここで注目したいのは若年層のれいわ支持率です。
つ上向きになっているのもむべなるかな、ですね。たとえば、左表はNHKの2月の世論調査結果です。NHKは政党支持率は高め、れいわ支持率は低めに出る傾向がありますが、ここで注目したいのは若年層のれいわ支持率です。  アメリカではトランプ大統領が再登場、その強硬姿勢を警戒する声も強いようですが、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授は、講演や各種インタビューで、「アメリカでは何十年もの間、勝者(金持ち)と敗者(貧乏人)の格差は広がり、上層階級には莫大な利益をもたらし、下層階級には賃金の停滞、仕事の海外流出などをもたらした。政治を悪化させ、人びとを分断させてきたわけだが、その頂点が(トランプが最初に当選した)2016年だった」、「底流に金持ちになりたかったら大学に行けという考えが流れており、貧しい人びとは自助努力がたりないという蔑みの感情があった。こういう貧困層の不満をトランプはうまくすくい上げた。民主党はいまだにその意味が分かっていない」と述べています。従来、民主党支持が高かった貧困層、黒人層からもトランプ支持する人が出ており、「もしトランプが不適格であり、我々が言うように、民主主義への深刻な脅威だとしたら、なぜ国民の半数、いや今や半数以上が我々の提案する民主主義よりも彼を選ぶのか」(GaribenTVから)と。
  アメリカではトランプ大統領が再登場、その強硬姿勢を警戒する声も強いようですが、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授は、講演や各種インタビューで、「アメリカでは何十年もの間、勝者(金持ち)と敗者(貧乏人)の格差は広がり、上層階級には莫大な利益をもたらし、下層階級には賃金の停滞、仕事の海外流出などをもたらした。政治を悪化させ、人びとを分断させてきたわけだが、その頂点が(トランプが最初に当選した)2016年だった」、「底流に金持ちになりたかったら大学に行けという考えが流れており、貧しい人びとは自助努力がたりないという蔑みの感情があった。こういう貧困層の不満をトランプはうまくすくい上げた。民主党はいまだにその意味が分かっていない」と述べています。従来、民主党支持が高かった貧困層、黒人層からもトランプ支持する人が出ており、「もしトランプが不適格であり、我々が言うように、民主主義への深刻な脅威だとしたら、なぜ国民の半数、いや今や半数以上が我々の提案する民主主義よりも彼を選ぶのか」(GaribenTVから)と。 サンデルは15年ほど前、NHK教育テレビでも放映された「ハーバード白熱教室<これからの『正義』の話をしよう>」で日本でも有名になった政治学者で、主著は『民主政の不満(Democracy’s Discontent)』です。
 サンデルは15年ほど前、NHK教育テレビでも放映された「ハーバード白熱教室<これからの『正義』の話をしよう>」で日本でも有名になった政治学者で、主著は『民主政の不満(Democracy’s Discontent)』です。 ウクライナ問題で思い出すのは、2023年5月23日にゼレンスキー大統領が来日した時の国会光景です。午後5時半から議員たちが続々と会場内に入り、岸田文雄首相や閣僚、衆参両院議長をはじめ計約500人が着席しました。午後6時、ゼレンスキー大統領が会場前方のモニターに映し出されると拍手が湧き、細田博之衆院議長の開会あいさつ後、ゼレンスキー大統領の演説が始まりました。12分近い演説が終わると議員たちは一斉に立ち上がり、約40秒間にわたり、割れんばかりの拍手。スタンディング・オベーションですね。山東昭子参院議長は演説後、青と黄のスーツ姿で、議員を代表して答礼、「閣下が先頭に立ち、また、貴国の人々が命をも顧みず、祖国のために戦っている姿を拝見して、その勇気に感動しております。日本国民もこのようなロシアの暴挙は絶対に許せないと、ウクライナへのサポート、そして支援の輪が着実に広がっております」と挨拶しています。
ウクライナ問題で思い出すのは、2023年5月23日にゼレンスキー大統領が来日した時の国会光景です。午後5時半から議員たちが続々と会場内に入り、岸田文雄首相や閣僚、衆参両院議長をはじめ計約500人が着席しました。午後6時、ゼレンスキー大統領が会場前方のモニターに映し出されると拍手が湧き、細田博之衆院議長の開会あいさつ後、ゼレンスキー大統領の演説が始まりました。12分近い演説が終わると議員たちは一斉に立ち上がり、約40秒間にわたり、割れんばかりの拍手。スタンディング・オベーションですね。山東昭子参院議長は演説後、青と黄のスーツ姿で、議員を代表して答礼、「閣下が先頭に立ち、また、貴国の人々が命をも顧みず、祖国のために戦っている姿を拝見して、その勇気に感動しております。日本国民もこのようなロシアの暴挙は絶対に許せないと、ウクライナへのサポート、そして支援の輪が着実に広がっております」と挨拶しています。 B タレント、中居正広氏の性加害スキャンダルはついにフジテレビの港浩一社長(写真左=日本テレビ)と加納修治会長(同右)の辞任という事態へ発展しました。フジテレビは1月17日に港社長が出席者制限、動画撮影禁止という記者会見で「会社は知らぬ存ぜぬ」と逃げ切りをはかりましたが、さすがに多くの批判を浴び、28日にやり直し会見になりました。それ以前に開かれた臨時取締役会で両氏の辞任が決まり、今度は記者制限のない記者会見を行ったわけです。集まった記者はメディア関係者、フリージャナリストなどを含め400人以上、午後4時に始まった会見は翌午前2時を過ぎるまで延々10時間半という記録的な長さになりました。
 B タレント、中居正広氏の性加害スキャンダルはついにフジテレビの港浩一社長(写真左=日本テレビ)と加納修治会長(同右)の辞任という事態へ発展しました。フジテレビは1月17日に港社長が出席者制限、動画撮影禁止という記者会見で「会社は知らぬ存ぜぬ」と逃げ切りをはかりましたが、さすがに多くの批判を浴び、28日にやり直し会見になりました。それ以前に開かれた臨時取締役会で両氏の辞任が決まり、今度は記者制限のない記者会見を行ったわけです。集まった記者はメディア関係者、フリージャナリストなどを含め400人以上、午後4時に始まった会見は翌午前2時を過ぎるまで延々10時間半という記録的な長さになりました。 ちなみに日枝久氏(写真)は1980年に編成局長に就任。1983年に取締役編成局長、そして1988年に代表取締役社長に昇任しています。港浩一氏はそのバラエティー現場で活躍、ディレクター、プロデューサーとして「とんねるずのみなさんのおかげです」を手がけました。2022年にフジテレビ代表取締役社長およびフジメディアホールディングス取締役に就任しましたが、彼が女性アナウンサーを同席させる食事会を定番化(常態化)させたとも言われています。
 ちなみに日枝久氏(写真)は1980年に編成局長に就任。1983年に取締役編成局長、そして1988年に代表取締役社長に昇任しています。港浩一氏はそのバラエティー現場で活躍、ディレクター、プロデューサーとして「とんねるずのみなさんのおかげです」を手がけました。2022年にフジテレビ代表取締役社長およびフジメディアホールディングス取締役に就任しましたが、彼が女性アナウンサーを同席させる食事会を定番化(常態化)させたとも言われています。 A フジ記者会見が開かれていた 同日は国会も開かれており、NHKは国会中継を流していました。れいわの大石あき子議員が演説で、堂々たる石破政権攻撃を展開したのは、近来稀に見る名演説だったと思います。フジテレビのキャッチコピー「楽しくなければテレビじゃない」ではありませんが、所信表明で「楽しい日本」という歯の浮くような演説をした石破首相に対し、「国民はますます貧困になり、1万件を超える中小企業が倒産している。そういう現実が見えないような首相は、いますぐやめてくれませんか」と畳みかけていました。
A フジ記者会見が開かれていた 同日は国会も開かれており、NHKは国会中継を流していました。れいわの大石あき子議員が演説で、堂々たる石破政権攻撃を展開したのは、近来稀に見る名演説だったと思います。フジテレビのキャッチコピー「楽しくなければテレビじゃない」ではありませんが、所信表明で「楽しい日本」という歯の浮くような演説をした石破首相に対し、「国民はますます貧困になり、1万件を超える中小企業が倒産している。そういう現実が見えないような首相は、いますぐやめてくれませんか」と畳みかけていました。
 んど見えなかったのですが、その先にある雑木林の新しい所有者が、遺跡発掘調査などで雑木を切り倒した途端に、あーら不思議とばかりにその威容を見せ始めました。ところが、新しい所有者はこの絶景を目当てにかなり広大な屋敷を立てる予定で、すでに基礎工事が進んでいます(左写真)。
んど見えなかったのですが、その先にある雑木林の新しい所有者が、遺跡発掘調査などで雑木を切り倒した途端に、あーら不思議とばかりにその威容を見せ始めました。ところが、新しい所有者はこの絶景を目当てにかなり広大な屋敷を立てる予定で、すでに基礎工事が進んでいます(左写真)。 これはまことに残念至極と、源氏山に住む古民家移築&研究家の滝下嘉弘さんたち「源氏山公園の歴史的遺産と景観を守る会」の人びとがいま頭を悩ませています。土地の所有者はベンチャー企業の若い社長さんらしく、まさに絶景を目当てに自分の邸宅を建築中なわけで、すでに基礎工事は終えています。鎌倉市の建築許可もすでに得ており、これを阻止することは理屈上は無理でしょう。
これはまことに残念至極と、源氏山に住む古民家移築&研究家の滝下嘉弘さんたち「源氏山公園の歴史的遺産と景観を守る会」の人びとがいま頭を悩ませています。土地の所有者はベンチャー企業の若い社長さんらしく、まさに絶景を目当てに自分の邸宅を建築中なわけで、すでに基礎工事は終えています。鎌倉市の建築許可もすでに得ており、これを阻止することは理屈上は無理でしょう。 年頭の話題は、昨年暮れにまた『週刊文春』が火をつけたタレント、中居正広氏(写真、『女性自身』)のセックススキャンダルですね。昨年騒がれたジャニーズ、松本人志などの性加害事件とよく似た構造で、「中居氏がフジテレビの女性アナウンサーに性危害を加え、9000万円を支払い和解した」というものです。
年頭の話題は、昨年暮れにまた『週刊文春』が火をつけたタレント、中居正広氏(写真、『女性自身』)のセックススキャンダルですね。昨年騒がれたジャニーズ、松本人志などの性加害事件とよく似た構造で、「中居氏がフジテレビの女性アナウンサーに性危害を加え、9000万円を支払い和解した」というものです。
 年代別に見ると、これも当然ながら、若年層ではテレビ視聴が著しく減少、代わってインターネットが伸びています。テレビは高齢者中心の「オールドメディア」になりつつあるのがよくわかります。
 年代別に見ると、これも当然ながら、若年層ではテレビ視聴が著しく減少、代わってインターネットが伸びています。テレビは高齢者中心の「オールドメディア」になりつつあるのがよくわかります。
 恒例の企画で今年のテーマは「TBSテレビ報道70年  8つの禁断ニュース」で、MCに膳場貴子、井上貴博TBSアナウンサーに加えて中田敦彦氏が加わりました。「ジャニー氏性加害問題 補償の裏側は…」、「安倍3代と統一教会 “組織的関係”の原点」、「田中角栄と三木武夫 知られざる権力闘争」、「繰り返された核の悲劇 原発導入に日米の思惑」、「第一次トランプ政権 アメリカ議会襲撃事件の裏で起きていたこととは?」など、この間の8大事件を取り上げた、なかなか重厚な作品でした。
 恒例の企画で今年のテーマは「TBSテレビ報道70年  8つの禁断ニュース」で、MCに膳場貴子、井上貴博TBSアナウンサーに加えて中田敦彦氏が加わりました。「ジャニー氏性加害問題 補償の裏側は…」、「安倍3代と統一教会 “組織的関係”の原点」、「田中角栄と三木武夫 知られざる権力闘争」、「繰り返された核の悲劇 原発導入に日米の思惑」、「第一次トランプ政権 アメリカ議会襲撃事件の裏で起きていたこととは?」など、この間の8大事件を取り上げた、なかなか重厚な作品でした。

 も深夜であろうと、自分の都合のいい時に視聴できます。これはインターネットの潜在的な力です。
も深夜であろうと、自分の都合のいい時に視聴できます。これはインターネットの潜在的な力です。 B インターネットの黎明期やケータイ普及当初に、やはり子どもの使用制限に関する議論が起きました。サイバーリテラシー研究所としても、小学生朝日新聞で「
B インターネットの黎明期やケータイ普及当初に、やはり子どもの使用制限に関する議論が起きました。サイバーリテラシー研究所としても、小学生朝日新聞で「 実は昨年、サイバー燈台叢書の一環として『<平成とITと私>①『ASAHIパソコン』そして『DOORS』』を出しました(アマゾンで販売中)。『ASAHIパソコン』創刊前後の1980年代から出版局を離れる1997年ごろまでの私家版コンピュータ発達史です。自分の経験と同時に、当時のコンピュータ事情はどういうものだったのかがわかるように工夫しました。同シリーズ②で、現役だった2013年までをまとめ、それ以後を『<平成とITと私>③として刊行したいと考えています。
 実は昨年、サイバー燈台叢書の一環として『<平成とITと私>①『ASAHIパソコン』そして『DOORS』』を出しました(アマゾンで販売中)。『ASAHIパソコン』創刊前後の1980年代から出版局を離れる1997年ごろまでの私家版コンピュータ発達史です。自分の経験と同時に、当時のコンピュータ事情はどういうものだったのかがわかるように工夫しました。同シリーズ②で、現役だった2013年までをまとめ、それ以後を『<平成とITと私>③として刊行したいと考えています。