Years of Practice
How do you do that so easily?
Years of practice! But just smile and relax. Above all, you should enjoy yourself. Now you try.
I did it!
You see? I know you could.
英会話の勉強みたいだが、そう、英会話用テキストから借用した。
先生はなぜそんなに簡単にできるのですか/いつも練習しているからだよ。笑顔でリラックスしてね。なによりも楽しみながら。君もためしてごらん?/あっ、できました!/だろう?君ならやれると思っていたよ。
何年もの練習の成果が一瞬でできる、というのがいかにもテキスト的だが、何事も繰り返しながらの練習が大事だというのはたしかである。最初はとてもできないと思ったことが、そのうちできるようになる。若者に限らず、老年になっても同じである。
Years of Practiceは、行住坐臥と言い換えてもいい。寝ても覚めても。ふだんの修練がすばらしい結果を生む。広島大学元学長の耳鼻科医、原田康夫さんはことし満90歳だが、なお現役のテノール歌手として、ときに「オーソレミオ」を朗誦しているらしい。声の老化を防ぐために、専門知識を生かした独自の声帯健康法を何年も、日々実践しているおかげである。
まさに
Years of Practice.
Heaven helps those who help themselves.
である。
歳をとってからではもう遅いかというと、そうでもない。
よく知られた話だが、ロケット開発で有名だった故糸川英夫さんは、晩年になって社交ダンスを始めたが、最初練習したとき足がほとんど上がらなかった。それで洋服ダンスの引き出しを開けて、最初は最下段に足をかけるようにした。そこまでしか上がらなかったのである。なれたところで2段目の引き出しに挑戦、それを3段、4段と続けて、最後は最上段まで届くようになったという。
・自分にかまける時間はたっぷりある
趣味もここまでやればたいしたものだが、気功も同じである。
そのためには、最初からきついことに挑戦しない。体をゆっくり動かしながら、体が自然にほぐれていくのを待つ。
子はすでに独立、孫の子守からも解放された老年にとって、残された時間はそれほど長くないとしても、その時間は、ほとんど自分だけにかまけることを許される〝至福〟の時でもある(女性の場合、男性のように自由とはいかないかも……)。短い年月に残された長い時間。そのためには健康第一。のんびり練習する。そして何よりもそれを楽しむことである。
朱剛先生によれば、展慧中の極意は、眉間を広げて心の底から微笑むことだという。Just smile and relax.
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敬老の日を前に総務省が(2021年)9月19日に発表した人口推計によると、65歳以上の高齢者は前年より22万人も増え、総人口に占める割合は29.1%と過去最高になった。これはイタリア(23.6%)、ポルトガル(23.1%)を抜く断トツの1位である。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2040年になると35.3%を占めることになる。
国民の3分の1が老人である国はさまざまなひずみを社会にもたらすだろう(すでにそうなってもいるが……)。地球環境問題と並ぶ政治の大問題だが、私たちは有史以来初めて、そういう未踏の社会に向かっている。
個人的な対処法としては、だからこその健康法であり、そのためにはYears of Practiceに励むのがいい。