新サイバー閑話(119)<折々メール閑話>60

日本の現状をよく考えて行動する秋!

 A 10月27日の衆院選投票日が迫ってきましたが、新聞社などの当落予想は「自民惨敗、立憲躍進」という大勢で、場合によっては自公で過半数割れもあるとか。さすがに自民政治への批判が高まっているようです。まさに「混沌の先に激変の兆し」ですねえ。
 その中でれいわ新選組の躍進が語られ、とくに「れいわは最大15議席獲得もあり得る」という、我々にとってはまことに喜ばしい報道(朝日新聞)もありました。選挙戦当初、山本太郎代表は「少なくとも現3議席の倍以上」と控えめに語っていましたが、本来予定していた衆参両院で20議席獲得の夢も実現しそうな趨勢です。

B 野党共闘がほとんど機能していない中で立憲が票を伸ばしそうなのは、歓迎しないわけではないが、それで現政治の何が変わるかと考えると、あまり期待できません。その中でれいわや国民民主党が伸びそうだというのは、自公や立憲という「大政翼賛」的な政治への不満の表れだとも言えますね。

A 安冨歩さんが一月万冊で「自民党は組織的犯罪を犯しているのではなくて、犯罪者集団だ」と痛快なコメントをしていました。
 ところで、選挙戦最中の23日に新聞「あかはた」が大スクープを放ちました。なんと石破新体制は「裏金議員10余人を非公認にすると同時に裏金議員の比例区重複立候補をさせない」と、裏金議員に厳しい措置を取ると公言しつつ、裏で非公認議員の所属する党支部に2000万円を振り込んでいたんですね。公認候補の支部には公認料500万円+活動費1500万円で計2000万円が支払われ、実際には非公認候補の支部にも「党勢拡大の活動費」2000万円が振り込まれていた。「統一教会とは組織的な関係はまったくない」としらを切ってきた岸田政権とまったく同じ「まっ赤な嘘」が明るみになったわけで、これがすでに劣勢の自民にとってさらなる追い打ちになるんじゃないでしょうか。

B 「嘘つき自民党」の本質が暴露されたわけだけれど、石破という人間のダメさ加減もはっきりしました。野にあるときはそれなりに筋を通していたけれど、組織の長になると、党内事情に流されて自己の主張を通せないというのか、自分が統治する組織の大勢に流されてしまう。最悪の状態だと思います。あれよあれよと太平洋戦争に突入していった近衛文麿によく似ている気がします。森山幹事長に押し切られたのかもしれないが、ダメですねえ、この人は。
 衣の下から鎧がのぞくと言うか。石破首相は「政党支部に出した政党活動費で、選挙には使わない」などと取り繕っていますが、騙せるものは騙そうという自民党の体質は安倍政権時代と変わらないですね。野党はここぞとばかりに「裏公認だ」(野田立憲代表)、「ステルス公認だ」(玉木国民民主党代表)などと攻撃を強めています。

A 自公政治のいい加減さにうんざりする声が、れいわへの支持拡大につながっているのでは。実は先日、「れいわのポスターを分けてください」と訪ねて来られた方がいました。もちろんお分けしたのですが、市内でギフトショップを経営している80歳の方で、後に改めてご自宅にお伺いしたとき、「自民党政権は貧困層を意図的に作り出しているのだから、国民目線になるはずがない」とおっしゃっていました。こういう人がれいわを支持してくれているのはたいへん心強いです。

・製薬メーカー社員の慟哭の書、『私たちは売りたくない』

B 自民党を中心とする「嘘の政治」に関して、この機会にちょっと言っておきたいことがあります。10月に緊急出版された、コロナワクチンに関する2冊の本を読んで、コロナワクチンをめぐる深刻な現状をあらためて痛感しました。
 チームK『私たちは売りたくない! 〝危ないワクチン〟販売を命じられた製薬会社現役社員の慟哭』(方丈社)と 、原口一博『プランデミック戦争 作られたパンデミック』(青林堂)です。
 前者は10月から日本で接種が始まった新手のレプリコンワクチン製造元、Meiji Seikaファルマの社員が「私たちはこの危険なワクチンを売りたくない」と訴えている、まさに「慟哭」の書です。後者はコロナワクチンが原因で悪性リンパ腫にかかった衆院議員(立憲民主党)が、国および世界の「つくられたパンデミック」という大きな〝犯罪的〟構図に異を唱えた「告発」の書です。
 コロナワクチンをめぐる問題は、衆院選の争点として大きく触れられていないけれど、ここには現代の日本人および世界の人びとの命が脅かされている大問題が横たわっています。投票日が目前に迫るなか、現在の政局を見渡した場合、こういう大きな構図を射程にとらえられる政党はどこなのか、よくよく考えて一票を投じてほしいと、あらためて思います。

A 前にも言ったと思うけれど、僕はコロナワクチンは最初から打っていません。頓着していなかっただけでもあるが、金持ちがアメリカまでワクチンを打ちに行くとか、関係者優先で接種が行われたとかいう馬鹿騒ぎに腹が立ったのも一因です。だけど、今ではコロナよりもワクチンの方が危険だという声が高まっているようですね。そういう危険なワクチンを国はなぜ打たせようとするのか。それは「脅しによる金儲けじゃないか」と感じていました。

B 『私たちは売りたくない』の方から紹介すると、Meiji Seikaファルマはワクチン製造では名のある会社です。だからワクチンそのものが問題というのではもちろんなく、ポリオ(小児麻痺)などワクチンで〝根絶〟された病気もあります。焦点は今回のコロナ禍で急遽開発され、多くの日本人もすでに何度も接種している米ファイザーやモデルナなどのmRNAワクチンです。
 このワクチンは、①開発期間がほぼ1年と従来のワクチン開発に比べてきわめて短い治験期間しか取っておらず、長期的な影響などが検証されていない、②従来のワクチンの抗原は工場で作られ、それを無毒化して体内に注入、そのことで抗体をつくって疾病を予防する仕組みだが、mRNAワクチンは遺伝子情報を体内に送り込み、抗原を被接種者の体内で作らせる方式で、従来ワクチンに対して副作用がひどく、ワクチン接種による死亡事例もすでに700件以上報告されている(予防接種健康被害救済制度認定者数の死亡者は2024年8月現在で773人)、などの理由で安全性に強い疑義が投げかけられています。
 その中で今度、Meiji Seikaファルマが世界に先駆けて製品化し、すでに高齢者を対象に接種が始まっているレプリコンワクチンは、遺伝子情報そのものを体内で増幅させることで効率化しようとする「自己増殖型」ワクチンで、それ故に一層危険だという声も強いわけです。
 Meiji Seikaファルマの若い社員がこのmRNAワクチン接種が原因で急死、その死をきっかけに心ある仲間がワクチン研究チームをつくり、さままざまデータを集めた結果、mRNAワクチンやレプリコンワクチンを「私たちは売りたくない」という結論に達したのだと言います。彼らの主張は、<私たちは、「安全だ」と胸を張れないワクチンは、『売りたくない!』のです>というのに尽きます。「社員として生きるか、人として生きるか」と自らに問いかけ、自社が世界に先駆けて製造販売するレプリコンワクチンの危険性を敢えて世に問うたわけです。ただの「会社人間」には、なかなかできないことだと思います。

A まさに義挙そのもの。日本にもこういう方たちがいるという事実には、大いに勇気づけられます。

B 小さな出版社から刊行され、初版1万部だったとか。これがあっという間に売り切れ、さらに3万部増刷したがそれも売り切れという状況らしい。大手出版社なら一気に何十万部も刷り、ベストセラーになってもおかしくないと思いますが、大手出版社から出版できない事情があったのだと推察されます。
 ユーチューブなどSNSでは「驚愕の書」としてかなり紹介されていますが、検索履歴で見る限り、大手新聞や雑誌による紹介や書評はありません。ここにこそ現代の危うい側面が表れていますね。
 朝日や毎日など大手メディアのレプリコンワクチン接種の記事には、これが「世界初」だという説明はあっても、危険性についての記述はほとんどなく、厚労省発表を鵜呑みにした「発表記事」になっています。
 次に厚労省の姿勢が大いに問題です。ワクチン接種促進をはかるために、「製薬会社がやればすぐ業務停止命令を受けるようなデータの提示の仕方をして、コロナにかかったときのリスクを過度に少なく示した」と告発しています。それを率先して行ったのが河野太郎ワクチン推進大臣で、自身のブログで「【長期的な安全性はわからない】という主張はデマだ」と書いたりしていたようです。常識外れのワクチン行政ですが、例によって、それに加担した学者の信じがたい発言もありました。「ワクチンを打たないと死者が圧倒的に増える」というデータを発表した人もいたわけです。

A 河野太郎元大臣が選挙演説中に聴衆から厳しい批判を受けて立ち往生したというのも、むべなるかなと思いますね。今や日本は支配者階級と被支配者階級に二分されていると、前川喜平さんがユーチューブで述べていましたが、その通りだと思います。

B ユーチューブはユーチューブで問題があるらしい。ワクチン問題を取り上げた動画にはワクチン、レプリコンなどの表記をあえて伏字にしたものがあり、これはAIによる検閲を避けるためだと見られます。この問題は後に取り上げる『プランデミック戦争』でも原口議員の体験として頻繁に言及されていますが、大手メディアの自主規制ばかりでなく、SNSもまた検閲されている。SNS上の偽情報を取り締まるという大義名分で設立された機関が、政治的な検閲で威力を発揮しているわけで、これはサイバーリテラシー的にも由々しき事態です。このテーマについては後にふれる機会があるでしょう。

A 僕もツイッターでメッセージを削除された経験がありますね。

B 読者にはMeiji Seikaファルマの社員の思いをくみ取ってほしいと思います。自分たちの健康を守るためですからね。
 本書は、現代日本人必読の書と言ってもいい。奇をてらったり、ことさら言上げしようとしたりしてはいない。専門家らしく従来のワクチンとmRNAワクチンの違い、それがなぜ危険なのか、丁寧な叙述がかえって胸を打ちます。従来型製法で安全とされる現在のインフルエンザワクチンも今後、mRNAワクチンに切り替えられそうだという記述には驚きました。まったく怖い話が、私たちの知らない間に進んでいるわけですね。
 おそらくは愛社精神の強い著者たちは、以下のように会社の将来を心配しています。

・レプリコンワクチン接種で被害を受けた接種者から、多数の訴訟を提起されるリスク
・危険性を認識していながら、歴史的大薬害を推し進めた企業として名を連ねるリスク
・医師をはじめとする医療従事者からの信用を失墜するリスク
・社員のエンゲージメントが著しく低下するリスク
・不買運動の拡大など、明治グループ全体のブランド価値の低下、株価下落など、ステークホルダーに対して大きな不利益をもたらすリスク

 なぜMeiji Seikaファルマが世界に先駆けてレプリコンワクチンを製品化したかの背景についても説明があります。そこには、コロナ禍での巨大なビジネスチャンスを逸した日本の製薬メーカー、および政府の焦りがあり、世界に先駆けた新手のレプリコンワクチン開発で一気に〝汚名を返上したい〟という野望があると言います。疾病者に打つふつうの注射とは違い、ワクチンは健康な人、言ってみれば国民全員が対象であり、だからこそ巨大な利潤を生む。ファイザーやモデルナなどの米製薬メーカーはコロナ禍で一気に業績を上げ、世界のトップに躍り出たわけです。「彼らはワクチンを売るために、コロナの新株をつくっている」と告発する人もいるようです。
 詳しくは本書をぜひ読んでください。医者でさえワクチンについてはあまり知らないのが現実らしいが、健康、命に大きくかかわる事柄が、私たちの知らないうちに進んでいる現状は、それこそ危険だと言えますね。「政治の嘘」より怖い「政治の闇」です。 
 日本人はことさらワクチン接種に熱心だったらしく、「国民の8割の方が2回接種をし、3回接種を受けられた方も6割以上、なかには7回接種されたという方もいます」とか。実は僕も4回打っています。
 コロナワクチン問題については、主宰するOnline塾DOORSで「情報通信講釈師」唐澤豊さんに4度話を聞いています。その記録を再読してみると、時々の的確な指摘にあらためて感心します。こちらもぜひご覧いただければと思います。
www.cyber-literacy.com/cll/category/zoomsalon/senior_report

A チームKに何人いるか知りませんが、真のサムライだと思いますね。これぞ国士と言ってもいい。

・コロナ・パンデミックは『プランデミック戦争』

B 『プランデミック戦争』については簡単にふれます。「プランデミック」というのは著者の造語らしく、「計画されたパンデミック」という意味です。「プラン」で「パンデミック」ということですね。原口議員自体、コロナワクチン接種が原因で悪性リンパ腫にかかったといい、それが彼にコロナワクチン問題に取り組ませることにもなったようです。
 ここで語られているのは、パンデミックそのものが国連機関であるWHO(世界保健機構)やその背後に存在する巨大なグローバル権力によって引き起こされた、飽くなき利潤を求める戦争だということです。著者は「グローバリズムこそが人類の敵、人間の恐怖につけ込んだ全体主義」であり、「軍産複合体、医薬複合体、あるいは情報通信や金融複合体、WHOに関連する組織、ビッグファーマなど」をその主体として糾弾しています。これも一読をお薦めします。
 いまやWHOを動かしているのは米バイデン政権と日本だと言われているようですが(トランプ前大統領はWHO脱退を通告したが、バイデン政権で復帰)、問題はそのこと自体が日本人にほとんど知らされていないことです。彼の次の言葉は、なかなか興味深いですね。
<軍産複合体やビッグファーマ、またはアメリカの圧力から抜け出せない面々。あるいは日本弱体化装置である消費税を肯定する人々、そしてワクチンという人工物から逃れられない人々がいかに与野党で多いか。この問題について、解決しようと思っていない人たちを再編して政権交代だといっても、まるで意味がないことです>。

新サイバー閑話(118)<折々メール閑話>59

いざ衆院選、れいわは新たに17人擁立

B 自民党は石破茂新総裁が決まり、臨時国会で首相に指名され、ただちに組閣を実施しました。総裁選のころは「予算委員会の論戦を経て国会を解散する」と言っていたのに、いざとなると前言を翻して10月9日に解散、総選挙は同月15日公示、27日投開票の日程が決まりました。
 石破首相は6日、次期衆院選では、政治資金収支報告書に不記載があった、いわゆる裏金議員に対して、旧安倍派の萩生田光一、下村博文、西村康稔ら6人を公認せず、約40人の同様議員は公認するけれど、比例代表への重複立候補を認めないとの方針を明らかにしました。8日には、新たに6人の非公認を発表しています。
 内閣発足以来、石破首相は総裁選で表明していた持論を引っ込めるなど、党内基盤の弱さを反映してか、煮え切らない態度が目立ちましたが、ここは一定の筋を通した感じです。少なくとも高市早苗総裁が実現していたら、こういうことは起こらなかったでしょう。新聞社などの世論調査で新内閣の支持率が予想外に低かったことも反映したようですが、この方針には旧安倍派を中心に党内から激しい非難が起こっており、「コップの中の嵐」も相当、煮詰まっているようです。

A 何事も最初が大事ですよ。岸田首相の旧安倍派追随は発足直後に安倍元首相の国葬を決めたのが発端だと思いますが、長年、自民党内で冷や飯を食わされ、5度目の挑戦でようやく首相の座を射止めたのだから、思い切って自説を展開すればよさそうなのに、今度は党内事情に配慮してか、自ら好んで束縛されたような感じでしたが‣‣‣。
 裏金議員にとってはけっこう手痛い決定ですが、裏金議員を公認しないというだけで政治とカネをめぐる不明朗な関係が解消されるわけではない。実質賃金が伸びない中で税金を払い続けている国民を尻目に、組織的に脱税まがいの裏金を集めて何の痛痒も感じない自民党議員の腐敗した体質をどう改めることができるのか。本質的な問題は置き去りのままの衆院選突入です。

B 9日には党首討論も終わり、国会は解散、ともかくも選挙の季節となりました。石破内閣に対する党内不協和音、この間の政治不信への世論の高まりもあって、自民党が現勢力を維持するのは難しいようですね。自民党公認を外された議員は苦戦するでしょうし、比例との重複立候補が認められないことは、たいした識見もなく、付和雷同的に当選してきた議員にとっては痛手だと思います。
 このところ矢継ぎ早に立憲民主党は野田佳彦、公明党は石井啓一とそれぞれ新代表が決まりました。野田新代表が保守色を強めたことで、自民党の混乱に劣らず、野党もばらばらの状態で、とても団結して自民党に当たる態勢は取れていませんね。今回の選挙は稀に見る混戦になり、どういう結果になるのか、なかなか予想もつかない状況です。

・伊勢崎賢治、高井たかし、長谷川うい子‣‣‣。

A れいわ新選組は7日、すでに立候補が決まっている11人(その一部候補については、第46回=ついに「れいわの出番」がやってくる、第47回=いま力強く羽ばたくれいわの「白鳥」、に詳しい紹介があります。『山本太郎が日本を救う・第3集 混沌の先に激変の兆し』所収。アマゾンで販売中)のほかに新たに17人の候補擁立を決め、公表しました。これまでのところでは、現職の3人も含め、全員28名の陣容となります。
 その中で注目されるのは、高井たかし(崇志)幹事長が埼玉13区・比例北関東ブロック、経済政策を担当している強力スタッフの長谷川うい子(羽衣子)が比例北関東ブロックから出馬するほかに、政府代表として国際紛争の現場で活躍してきた伊勢崎賢治が比例東京ブロックから出馬することです。
 7日の会見で伊勢崎は「余生をれいわ新選組に捧げる決意である」と力強く述べていました。著名な彼の参戦は、れいわにとって大きな力になると思います。れいわのホームページでは「真綿で首を絞められるようにじわじわと生活と将来への不安がつのっていく。本来ならこれはマクロな国政の失策が累積した結果であるが、マイノリティ・異邦人に、大衆の注意を向けさせる。同胞人の機会を蝕んでいると、アラ探しをさせる。それをこれよとばかりに吹聴させ、またはその喧伝を黙認することで、マクロな失策をマイノリティのアラで覆い隠す。国を愛することはやぶさかではないが、こんな愛国主義は御免被りたい」と書いています。
 また長谷川は「積極財政を基盤としたグリーン・ニューディールなどの政策を実現するため、れいわ新選組の躍進に力を尽くしたい」と述べています。
 すでに大阪13区・近畿ブロックで立候補が決まっている、やはた愛の母親のやはたオカン(八幡さゆり)が兵庫8区から立候補し、母娘が同時に立候補するというめずらしいケースとなりました(やはたオカンは姫路市議会議員に立候補、落選した経緯があります)。

B 山本太郎代表は8日の参院質問で、とくに地震と大雨のダブルパンチで悲惨な状況に見舞われている能登地区救済に関して補正予算も作らないままに解散しようとしている石破政権に対して厳しく追及していましたが、17人の候補を擁立した記者会見では、野田代表選出で自民党政権とたいして差がなくなったように見える立憲民主党にも激しい闘志を見せていました。消費税廃止や積極財政などで当初から立憲とは相容れない関係でしたが、原則として現状容認に傾いた国家安全保障体制などをめぐり、もはや共同歩調を取る姿勢はないですね。

A 立憲民主党や日本維新の会などの野党も、政界・財界・官界の鉄のトライアングルに率先して包含されようとしている中で、いま国民の頼りになるのはどの政党なのか、少し考えればわかることだと思います。れいわ新選組こそ真の野党です。
 たとえば、菅義偉元首相のお膝元、神奈川2区では早くから、れいわが若手の元外務官僚、三好りょう擁立を決めていましたが、立憲民主党はここに落語家をぶつけて来ていますし、沖縄4区でも、れいわの山川ひとしと別にオール沖縄が候補を擁立しました。一方でれいわも野田代表や前代表の枝野幸男などの選挙区に対立候補を擁立するなど、両者の亀裂は深まっているようです。

B いまや野党と呼べるのはれいわと日本共産党、社会民主党ぐらいですね。立憲民主党は裏金や統一教会問題などで高まる政権批判の世論と自民党内部の混乱に乗じて政権交代を目指すとしていますが、そこにはれいわも共産党も含まれていません。自民党政権がつぶれても、政策的にたいして変わり映えしない政権が誕生するとすれば、現状を抜本的に解決することは難しい。山本代表は早くから、れいわが議席を増やし国会での発言権を増大させることを第一義としていますが、その戦略の正しさががいよいよはっきりしてきたと言えますね。
 山本太郎は記者会見で、衆院選での見通しを聞かれて「最低でも今の倍以上」と述べましたが、かつての「衆参両院で国会議員あわせて20人獲得をめざす」という目標からは控えめな発言でした。

A 自民vs立憲より、立憲vsれいわの対立図式が目立つようにも思います。

B 立憲は維新や国民民主と選挙協力をするかもしれませんが、れいわと共産党はそこからは外れた形ですね。選挙後にどのような合従連衡が行われるのか、ちょっと見通せない状況です。だからこそ、次期衆院選はれいわが議席を大幅に増やし、国会での発言権を増大するチャンスでもあります。

A 9月23日に野田代表が選出された直後に三重県津市で開かれた「おしゃべり会」に出ましたが、山本代表は「死人が蘇りましたね」と、消費税導入を決めて退陣に追い込まれた、かつての民主党、野田首相を皮肉交じりに批判していました。立憲は国民民主と合体して第2与党化するんじゃないですか。
 会場はそう広くはなかったのですが満員の状態で、高校生が真っ先に手をあげて「山本太郎さんはなぜ政治家になったのですか?」と質問したら、「あ、デモの時にいたよね?」と、よく覚えていて、丁寧に答えていました。代表が「三重県は凄いですね〜、めちゃくちゃ手が上がる」と驚くくらい質問者が多かったです。 
 そもそも安保法制を容認する党が野党と言えるのか! れいわが先頭に立つしかない! そのためにもぜひとも衆参両院で20議席は確保したいですね。今回のおしゃべり会をきっかけに三重サポーターズは一気に会員が増え、79名になりました! 心強いです。マスメディアの世論調査では、れいわの支持率はそれほど上がりませんが、草の根レベルでれいわ支持がじわりと増えているのは確かだと思いますよ。

 ・有権者の見識と覚悟がためされる

 B 今回の選挙では、有権者一人ひとりの判断がいままで以上に重要になってくると思います。それぞれの選挙区で与野党入り乱れた、しかも構図の違う選挙戦が繰り広げられるわけで、誰に投票するのか、どの政党に日本の将来を託すのかが、個別に試されます。加速する生活苦、裏金問題、統一教会問題、原発推進政策、憲法改正など、争点はいろいろあります。
 統一教会問題にだけ言及すると、岸田前首相は統一教会と自民党との組織的な関係を一貫して否定してきましたが、それが真っ赤な嘘であったことは、9月3日に朝日新聞が報じた1枚の写真で明らかです。自民党本部の総裁応接室で写したと見られ、そこには安倍首相や萩生田光一、教団トップ会長らが写っていました。記事によれば、時期は自民党が政権復帰した翌13年の参院選公示直前で、教団側による自民党の比例区候補の選挙支援を確認する場だったとされています。
 これだけ明白な証拠があるのに、統一教会問題に蓋をしたまま。今回衆院選で統一教会がどういう対応をするのかも含めて、よく注視していくべきでしょう。

A 今度の衆院選はかつてない混沌模様になると思いますね。自民党がダメだと言っても野党も乱立して票の奪い合いです。

B ところで、選挙ということで思い浮かぶのは、石丸伸二候補が大躍進した東京都知事選以後の政治ニュースをほぼ独占してきた斎藤元彦・兵庫県知事もまた、選挙によって有権者に選ばれたということです。兵庫県議会満場一致で不信任決議が可決され、9月30日に失職しましたが、彼はこれまでの県政運営に何の反省もないのか、再度兵庫県知事選(10月31日告示、11月17日投開票)に立候補するようです。
 知事のさまざまな公私混同やパワーハラスメントを告発した県幹部が「自殺」し、他にも自殺職員が出ているらしいことを考えると、彼が再出馬する神経そのものを疑うし、どこの政党の支持もなく再出馬しても、当選できるとはとても思えないけれど‣‣‣(兵庫県の市民団体は10月9日、プロ野球の阪神・オリックス優勝パレードへの協賛金の見返りに、金融機関の補助金を増額して兵庫県に損害を与えたとして、斎藤前知事と片山前副知事を背任の疑いで兵庫県警に刑事告発している)。

A 泉房穂・元明石市長が言う通り、彼はモンスターですね。おそらくこれまでの人生は順風満帆で、上から頭を押さえつけられたことはないのでしょう。たまたま出先で県議会百条委員会の中継を見ましたが、まったくの無表情、およそ人間らしい感情が感じられませんでした。
 こういう非常識な人間が首長になることに現代の政治のいびつさを感じます。自民党と維新が支援しており、両党にも責任はあるでしょうが、要は有権者もまた斎藤知事を選んだということですね。

B 支持政党なしで立候補して、たった一人で街頭演説をし、そのときになってやっと支持者がほとんどいないことに気づくんでしょうか。その衝撃は大きいようにも思いますね。
 彼もまた選挙で選ばれたということを、兵庫県民だけでなく、すべての有権者がよく考え、今度の衆院選挙では、一票の重みをよくよく噛みしめるべきだと思います(文中敬称略)。

『山本太郎が日本を救う』シリーズ3巻の電子本が出来ました!

 山本太郎が2019年にたった一人でれいわ新選組を立ち上げて以来、山本太郎とれいわ新選組が「日本を変えよう」と奮闘してきた記録(その意気込み、主張、国会内外の行動など)をつぶさにフォロー、あわせて同時代の政治状況ウオッチングを続けてきた『山本太郎が日本を救う』シリーズ(既刊3巻、サイバーリテラシー研究所刊、各1300円)の電子本が完成しました。定価600円と紙の書籍に比べると格安です。山本太郎ってどういう人? とお考えの人や、れいわ新選組の躍進を望んでおられる方々に、この場を借りてご案内させていただきます(書籍も含め、アマゾンで購入できます)。
 どうぞご一読ください。